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メッセージ

COI拠点が大学へ与えたインパクト 〜COI終了にあたり

COI活動の終了にあたり、大学執行部の先生方からのメッセージをご紹介いたします。 COI始動当時、東京藝術大学では、長期かつ大型の産学官連携プロジェクトの経験が少なく大きな努力を要しましたが、トライアルから本研究に移行し、ついには、学部や研究科をまたがる全学的な活動になりました。9年間にわたる3つのフェーズで最高評価「S」を得ることができましたのも、学内で、活動への理解が深まったからともいえます。COI最終年にあたり寄せられたメッセージをご紹介いたします。 なお、役職名は、令和4年3月現在のものです

学長からのメッセージ

  • COIは藝大という眠れる獅子を起こしたとも言える。芸術は、科学や医学との連携を通じて、より大きな社会的価値をもたらす可能性とともにアーティストの活動機会を増やすことにもつながる。先行き不透明で社会が混沌とする中、藝大への高まる期待に応えられるよう、COIの成果を新しい藝大に活かしていきたい。

役員等からのメッセージ

  • COIの活動は藝大の知恵や資産を活かしてこれからの社会に何が出来るかを創造的に示したものだった。
    数値ではない五感を研ぎ澄ませた上での人間の根源的な思考が必要とされる社会の到来である。
    そこにこれからの藝大の研究や産学連携のあり方の重要な観点があるように思っている。
  • 藝大はコンテンツの宝庫である。「東京藝大デジタルツイン」の試みは、本学と社会との接点を広げる重要な試みである。そこにCOIが実験されてきたデジタル上での様々なプロジェクトや産学協同の試みは、とても有意義であり、今後そのノウハウを引き継ぎ、発展させていきたく考えている。
  • 組織としてより充実したマッチング機能をもつプラットフォームをつくることが喫緊の課題となる。藝大としてのアートリソースを整理・可視化し、社会に発信するとともに、COIが長年かけて構築したネットワークを大切にしつつ、今日的な課題にも対応できる新たなつながりも積極的に開拓していきたい。

学部長・研究科長からのメッセージ

  • COIの取り組みにより、社会的課題に藝大全体で取り組む体制が一歩進んだように思う。
    美術であれ音楽であれ、藝大では「人間の根っこのところ=人間の生きる力(生命の熱量)」をどう表現するか、また共有するかを考え研究している。芸術と社会をいかに接続するかがこれからキーとなるであろう。
  • 「だれでもピアノ」のように、COIはテクノロジーを添えることで人間の感性に訴えることに成功した。現代社会では、藝大(生)にとって音楽や藝術、そしてその表現活動の存在価値を常に考えることを要求されており、COIの成果はその端緒となっている。COIが展開してきたものにも学生には興味を持ってもらいたい。