恥ずかしながら社会連携センターの仕事に関わるようになるまで、COI拠点についてそれほどよく知らなかったというのが正直なところである。これは全学的にみても多くの教員にあてはまることではないかと感じている。研究開発や社会実装でこれほどの成果をあげ、学外から高く評価されているCOIの活動について、学内周知が十分でなかった要因の一つに社会連携センターからの発信不足が挙げられることは否めない。センター長として反省するとともに、COIがあげた成果を承継・発展させ、学内外に十分浸透させるよう尽力したいと思っている。
学内外に開かれた社会連携センターを推進していくためには、とりわけ組織としてより充実したマッチング機能をもつプラットフォームをつくることが喫緊の課題となる。これまでは学外からの問い合わせに対してその都度属人的に対応していたが、今後は藝大としてのアートリソースを整理・可視化し、社会に発信するとともに、COIが長年かけて構築したネットワークを大切にしつつ、今日的な課題にも対応できる新たなつながりも積極的に開拓していきたいと思う。