2016.04.26
4月12日より東京藝術大学大学美術館 陳列館において、COI文化共有研究グループ制作協力事業『アフガニスタン特別企画展 バーミヤン大仏天井壁画~流出文化財とともに~』が始まりました。
今回の企画展では、内戦の混乱下で剥奪・海外へ流出後日本に辿り着いたアフガニスタン文化財とともに、限られた準備期間の中、宮廻正明研究リーダーを中心に文化共有研究グループが総力を結集して制作した「東大仏天井壁画」復元作品などを展示、見応えのある内容となっています。来場者からも、デジタルとアナログを駆使して再現された文化財の精度や、同素材同質感の複製「クローン文化財」に対する関心の高さが伺える意見を多くいただいています。
オープン直後の14日にはロンドン芸術大学(University of the Arts London)、15日には戸谷一夫文部科学審議官など、早速多くの来賓が視察に訪れました。
4月18日には「特別内覧会」が催され、駐日アフガニスタン大使、セイエド・M・アミーン・ファテミ氏や、アフガニスタン国立博物館元館長、オマラ・ハーン・マスーディー氏らが来館されました。マスーディー氏は、戦乱で祖国の文化遺産の破壊が続く中、貴重な文化財・文化遺産の保護活動を行ってきました。現在もアフガニスタンの歴史や美術への理解を広げる活動を精力的に行っています。この度マスーディー氏は東京藝術大学特別客員教授として就任することとなり、特別内覧会の会場において認証式が執り行われました。
「バーミヤン展」の会期は6月19日までとなっています。皆さまもぜひ足をお運びください。