2016.12.03-04
12月3-4日、東京藝大COI拠点、他の主催、参画企業ヤマハ株式会社の技術協力により、6回目となる「藝大アーツ・スペシャル2016~障がいとアーツ」を、藝大奏楽堂で開催しました。
「障がいと表現研究グループ」が中心となり企画された2日間のこの公演、1日目はヴァイオリニスト和波たかよし氏を迎え、視覚障がいのある演奏家と晴眼の演奏家による合同オーケストラ公演「ミュージック・イン・ザ・ダーク」や、多様な身体性を生かしたグループ「みんなのダンスフィールド」と藝大生が共に創り上げた作品が上演されました。
2日目のメイン・コンサート「聞こえる色、見える音」では、片腕のギタリストAndrés Godoy 氏や全盲のソプラノ歌手・橋本夏季氏らが素晴らしい演奏を披露したほか、八王子特別支援学校、筑波大学附属視覚・桐が丘特別支援学校の生徒らが「第九」の合唱で藝大フィルと共演し、来場者から盛大な拍手が贈られました。
また「共感覚メディアグループ」の協力により、横浜市立盲特別支援学校の生徒たちが作った立体の恐竜が音楽に合わせて自在に動く映像コンテンツを上映し、好評を博しました。
とりわけ、聴覚障がいのある子どもたちがドラム演奏でオーケストラと共演するという初の試みに際しては、「障がいと表現」「共感覚メディア」両研究グループとヤマハ株式会社研究開発統括部、筑波大学附属聴覚特別支援学校の共同研究により、音量や演奏箇所の楽譜をリアルタイムで視覚表示するシステムを開発。障がいと芸術表現における新たなイノベーション創出に大きな期待が寄せられました。
撮影:平舘平、東京藝術大学