2016.12.15-17
2016年12月15~17日、東京藝術大学COI拠点 Arts & Science LAB. 球形ホール 特別 梅田宏明による『Holistic Strata』『球形ホール用プロトタイプ』を開催しました(ロボット・パフォーミングアーツ研究グループ企画・制作、ダンス・振付:梅田宏明)。
作品のうちの1つ『球形ホール用プロトタイプ』では、‘Somatic Field Project’の3人の女性ダンサーが、梅田氏独自のムーブメント・メソッドをベースに球面スクリーンを活用し、映像と身体表現を融合させるなど、気鋭の新作公演となりました。
もう一作品の『Holistic Strata』は2011年初演の梅田氏の振付作品であり、欧米で高い評価を得て世界各地で公演を重ねています。電子ノイズを多用した強烈な音響や光の粒子が飛び交う印象的な映像と、梅田氏の重心が足裏から身体の様々な部位にコントロールされながら螺旋状に力強く流れる有機的なダンスが交錯して、異次元空間と現実とを行き来しているような時空の場を創出しました。
アフタートークでは、梅田氏と平田オリザ・グループリーダー(企画監督)が対談。梅田氏は、特殊な形状を持った球形ホールでの公演は「空間や光の振付」をより意識した挑戦的な試みであった、と感想を述べました。その後、学生や一般来場者らと、映像・音響・舞踊などの視点から活発な質疑応答が行われました。
観客に対するアンケート調査(有効回答数133)では、「鑑賞して有意義だったか?」との問いに対して、「非常にそう思う」「ややそう思う」との回答合計76.2%、「球形ホールが作品の良さを引き出したか?」との問いに対して、「非常にそう思う」「ややそう思う」との回答合計75.0%、「今後も球形ホールで公演・演奏・上演をみたいか?」との問いに対して、「非常にそう思う」「ややそう思う」との回答合計85.6%という結果を得ました。
本公演は、球形ホールの特徴を最大限に活用した有意義な公演となりました。