2016.03.21

先端と伝統技術の融合 法隆寺釈迦三尊像

平成27年、東京藝術大学COI・文化共有研究Gら産学官が連携し、「400年を超える高岡市の鋳物技術と600年を超える南砺市の彫刻技術を活用した地場産業活性化モデルの構築・展開事業推進協議会」を立ち上げ、国宝・法隆寺釈迦三尊像の再現に取り組んでいます。
3月21日富山県高岡市にて、フォーラム「国宝・法隆寺釈迦三尊像の再現〜地域ものづくりと日本の未来に向けて〜」が開催されました。当日は推進協議会の構成員である高岡市長、南砺市長の他、内閣官房まち・ひと・しごと創生本部事務局参事官らが出席、本拠点の宮廻RL、伊東SPLを加えたパネルディスカッションも催されました。ディスカッションでは、3Dなど最先端技術と、鋳物や彫刻など伝統技術の融合によって文化財を再現することにより、地域のものづくりや伝統技術の未来や日本の芸術文化の発信への道筋が示されました。

【国宝・法隆寺釈迦三尊像の再現】
法隆寺金堂に安置される国宝・釈迦三尊像は、日本の宗教史・美術史上最も重要な尊像であり、日本仏教彫刻史における最高傑作と称されています。東京藝術大学は法隆寺・文化庁より特別にご許可をいただき、国宝・釈迦三尊像の高精細三次元計測、蛍光X線分析、デジタル写真撮影、赤外線反射撮影を実施しました。釈迦三尊像の高精細三次元計測・解析したデータを素に3Dプリンターを用いて原型を作成し、その原型から伝統工芸高岡銅器振興共同組合、井波彫刻共同組合の職人さんたちが、地域で受け継がれた鋳物や彫刻の伝統技術により釈迦三尊像および木製台座を再現制作しました。
門外不出の国宝・釈迦三尊像を同素材、同質感にて複製することにより、世界中で本像複製を公開することも可能です。法隆寺ならびに日本の芸術文化の国際的発信とともに、世界文化の多様性の維持・発展を促進する文化外交に寄与し、世界の平和と繁栄に貢献する意義深い取り組みとなるよう、研究開発事業を継続してまいります。

東京藝術大学COI「感動」を創造する芸術と科学技術による共感覚イノベーション拠点

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